全てを失ったおばあちゃんに希望を与えた1杯の豚汁が人間同士の温かみを感じさせる

3月14日。
大震災から4日目の夜、
僕の人生観が大きく変わる出来事が起こった。
炊き出しボランティア3日目、
昼間から準備していた1200人分の豚汁を作り、皆に配給していた。
正直、僕も料理人のはしくれだから
もっと豪華なものを提供したいと思ったけど、
1200人分の食材を考えると、こんなもんしか出来ないって、
ちょっと申し訳ないくらいに感じてた。
殆ど肉の入ってない『豚汁』という名の『野菜スープ』。
僕の列に並んでくれた人に次々に豚汁を配っていると、その婆ちゃんは僕の前に表れた。
「おい兄ちゃん、オレの家は津波で流されちまったんだ。
爺ちゃんも何処かさいっだがねぇ。
もう、なにもかも無くなっちまったからよ、豚汁、大盛にしてくれ。
それくらいしてもらってもバチ当たらんべよ」
正直、一瞬、悩んだよね。
-
前の記事
B「娘の分の弁当も作れ!」私「ムリだってば!」➡︎まさかね…なんて思いつつ今朝バス停に行ったら
-
次の記事
「年収低いくせに何様」周りを見下すリーダー格のママ。すると若いママ友が一切反論出来ない”秘密”を暴露し場の雰囲気は一転した